オンライン学習事業における生成AIの活用

コラム
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動画の作成においてもAIの活用研究は盛んです。
先日、Googleが動画生成AIの「Google Vids」を発表しました。
まだ詳細までは発表されていませんが、業務、学習コンテンツ用の動画生成には結構使えそうな雰囲気です。
  • スライドショーや文章などのドキュメントをベースに、AIが動画の構成を考えてくれる
  • AIの提案に応じて、必要なパート(冒頭のあいさつ動画を撮影してね、など)を撮影する
  • AIが作ったストーリーとテンプレートをもとに、追加撮影したパートを組み合わせて動画が完成
  • 話し言葉の自動翻訳なども追加されそうな雰囲気がある
これまで多くの動画生成AIが発表されてきており、そのほとんどがゼロベースでの動画生成の試みでした。
すなわちクリエイティブワークの業務効率化で利用されそうなタイプで、OpenAIの動画生成AI「Sora」などがそれにあたります。

ゼロベースでの動画生成とは異なり、今回のGoogleのアプローチは、より我々の仕事に近いところで活用ができそうなものです。
スライドをめくりながら解説を話すという動画は、プレゼンテーションや学習系動画の定番と言える形式のものでした。
Google Vidsが使えるようになれば、伝えたいことが書き物としてまとまっているだけで、それをより分かりやすく・見栄え良く・早く動画にすることができそうです。
たとえば、以下のような資料やスライドがあれば、Google Vidsが動画生成をやってくれるでしょう。
  • 会社紹介
  • 製品紹介
  • 社内研修
  • 学習塾の教材
  • 習い事のハンズオン資料

オンライン学習では効果が上がるプロセスと上がらないプロセスがある

オンライン学習においては、
  1. 事前学習(ドキュメントや動画で。なるだけ簡潔に。)
  2. ライブなどでの講義受講(解説を聞き質問を行う。)
  3. チェック(テストやレポート提出を実施する。)
  4. 学習効果の振り返り(先生や上司とのオンライン面談。)

というプロセスを経ることで、学習効果が上がることが知られています。

事前学習に動画を利用することで学習効果が上がることについても、様々なデータが存在しているため、事前学習に動画視聴を取り入れる事業者さんは増えています。

事前学習時にドキュメントを読ませるだけでなく、動画で学ばせることのハードルがグッと下がりそうです。
さらには翻訳が自動化されれば、多国語での研修教材も簡単に用意できそうですね。
Google Vidsのテスト版は、2024年6月にGoogle Workspace Labsで公開予定とのことです。